社内コミュニティのすゝめ
レガシーな環境でも社内コミュニティを作るとなかなか良いよって話です。
自分の環境について
そこそこ大規模なSIerのSEです。
SIerというとブラックなイメージがつきまとうはず。
ITエンジニアなのにほとんど触っているのはExcelであったり、GitHubといったITエンジニアならば既に常識になりつつあるようなクラウドサービスが利用できないなど、ネットでネタにされるような労働環境がリアルにあったりする場所だったりします。
そんな労働環境に置かれながらも、もがいていたりします。
そんな一つのもがきとして、社内コミュニティの活動を行なっています。
社内コミュニティとは
社内コミュニティとはなんでしょう?
まずIT界隈でコミュニティと呼ばれるものを定義すると以下の定義になります。
「同じ興味・関心・利害を共にし、情報の共有・問題の解決などを行う共同体」
会社内でこのようなコミュニティを作るのが社内コミュニティです。
同じ興味・関心・利害を共にするというところがいわゆる官僚主義的な会社組織と異なる部分になり、社内コミュニティの面白いところです。
当方の行動指針の一つになっているFearless Changeでは勉強会をするのが新しいアイデアを広める際の仲間を集める良いパターンとして紹介されています。
興味や関心を共にすることができるということから、社内で行う勉強会というのが一つの社内コミュニティではないかと思います。
仕事に役立つような勉強を業務活動として行う場合にはどうなるでしょう?
おそらく義務感が発生してしまい、興味や関心、利害を共にすることはできずにポジティブな雰囲気にはならないはずです。
自分の興味がないことを勉強したとしてもすぐに忘れてしまうでしょう。
社内コミュニティの中で勉強するとどうでしょう?
コミュニティの参加者は学びたいという意思が明確です。
興味や関心がないと自らの時間を費やしてまで勉強会に参加しようなどと思わないはずです。
この場所に集まった人たちは同じ会社にいながら、官僚主義的な利害関係がない仲間となる人たちでしょう。
得られたもの
こういった仲間が得られるとどうなるでしょうか?
勉強会内では積極的な意見交換が行われます。これにより、興味深い気づきが得られます。
例えば、私のコミュニティでは、アジャイル開発の勉強を行なっています。
ある回では、プランニングポーカーをテーマに扱いました。
プランニングポーカーにはカードの種類がいくつかあり、カードによっては説明しないと意味が分からないようなカードも存在します。
カードの意味が分からないというのは想定外の状況でしたが、参加者の中の有識者がフォローしてくれました。お互いに手助けする雰囲気があるというのがコミュニティの良い点であると感じました。
参加者の意見を聞くと楽しかったといったポジティブな意見を聞くことが多く、これもコミュニティとして行うことのメリットであると感じています。
仕事の中では楽しかったという意見を聞いたことがありませんでした。
この楽しい感情から生まれるポジティブな意見というのは貴重です。
会社という組織にいながら互いを認め合う雰囲気を感じることができます。
社内コミュニティを作ることで、良い仲間を得ることができたと思います。
モチベーション、コミュニケーションといった点で、ここは居心地が良い場所だなと実感しています。
今後に向けて
コミュニティを介することで、したいからするという前提のもとで活動が行われます。
モチベーションを高く保てるため理想的な環境です。
コミュニティのように利害関係なしに楽しみながら活動することがビジネスでも必要になります。
Googleが良い例です。
特にSIerのような利害関係にまみれている場所にとって、このような文化を取り入れることは良い変化につながると思っています。
今後はこのような社内コミュニティのエネルギーを会社にアピールしていければと思っています。
組織として常に学習する文化が根付くことが理想だと感じる、今日この頃です。
来年はそんな理想に近づけるように活動していきます。
参考
Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン
- 作者: Mary Lynn Manns,Linda Rising,川口恭伸,木村卓央,高江洲睦,高橋一貴,中込大祐,安井力,山口鉄平,角征典
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