SIerとWeb系の差分
現職で働き始めて1ヶ月ほど経過して色々わかってきたので前職との差分についてまとめたいと思います。
前提事項
ここでのSIer(前職)とは大企業に分類される情報サービス業の会社です。受託開発やR&Dなどの業務を行っていました。
大企業 - Wikipedia
ここでのWeb系(現職)とは中小企業に分類されるスタートアップ企業です。ITエンジニアとして働いています。
中小企業 - Wikipedia
なお、本内容は前職と現職を比べた限られた観測範囲であることを注意書きしておきます。
差分について
主に環境と人についてです。
前職と比べてどうかという観点で記載していきます。
メインの業務であるITの仕事に関してはそこまで変わりがないというのが個人的な感想です。
ツールの違いはありますが、ITでシステムを作るということに変わりはなく、必要とされる考え方や手法はあまり変わらない気がします。
仕事の環境
業務関連
- コミュニケーションはほぼSlack
- 前職ではチャットもあったが口頭でやり取りすることも多かった。口頭だとログ追えないし今の方が効果的な気はする
- ただ話した方が早いと思うこともありちょっとモヤモヤ
- 進捗管理が緩い
- 個々人がベストエフォートで取り組んでいる前提であるため予定と実績に関しての進捗状況を細かく言われることがない
- 前職は事前に決めたスケジュールを遵守することが優先事項だった
- ドキュメントが整備されていない
- 初期の段階では動くものを出来るだけ早くリリースするということを経ているためと推察
- 良くも悪くもコードがドキュメントとなっている
- 自分から聞かないと何も分からない
- 教えてもらうという文化がない
- これまでのやり方についてはSlackのpublicチャンネルで質問している。技術的なことはなるべく自己解決する
- 前職だと協力会社の人など新しい人が入ってきたときには仕事に必要なことを一通り説明していた。これを見ればわかるみたいなドキュメントも用意していた
- 開発者は基本的にMacを使う
- 大きいディスプレイと良い椅子が完備されている
- ディスプレイは前職でもあったのであまり変わらないかも
事務関連
- 社内ルールはあまり面倒なことがなく、シンプル
- 勤怠くらいしか意識することがない
- 前職はセキュリティなど過剰に意識することが多かった
- 勤怠が自由
- フレックスタイム制なこともあり、遅い時間(10時くらい)に出社するのが普通
- 前職は9時に始業開始という状況だったため満員電車が辛かった
- 社内ツールはほぼSaaS
人
全般
- 個性豊かな人が多い
- ほぼ中途採用の人たちばかりで、色々なキャリアの人がいるためと推察
- 前職では新卒で入ってそのままずっと働いているという人が大多数なため仕事ぶりに関して似たり寄ったり
- 人の出入りが激しい
- 過去数カ月で新しい人が何人も入っている
バックオフィスの人たち
- 会社の制度を良くしていくことや広報活動に積極的に取り組んでいる
- 前職では長年の社内ルールがあり、それをチェックするのが仕事という印象
- バックオフィスといっても様々な業務があり、専門ではない業務範囲を担当している人もいる
- 人的リソースが限られているためと推察
- 前職だときっちり部門が分かれていて専門的にやっていた印象
ビジネスサイドの人たち
- 事業を軌道に乗せることに注力している
- 積極的な営業行為や既存業務の効率化など
- 前職ではそもそもあまり関わりがなく何を思って仕事をしているのかよく分からなかった
※これはどんな会社でもそうと言えばその通りですが新しいビジネスモデルであるがゆえの悩みがあるように思います
技術の人たち
- ビジネスに関心がある人と技術に関心がある人がハッキリ分かれる
- 合意形成が難しい。ユーザがすぐそばにいるわけではないということも大きいように思う
- 前職は良くも悪くも顧客という絶対的な判断基準があり合意形成が行いやすかった
- 新しいことを取り入れていく意識が強め
- 新しいことへのハードルが低いので妥当性があれば新しいモジュールなりツールなりを導入できる環境にある。結果的に新しいことに積極的になっていくように思う
- 前職は顧客ありきだったため新しいことへのハードルは高かった
まとめ
総じて、多様性を楽しめたり、あまりルールや外的環境に縛られたくないという環境を望むのであればWeb系はピッタリです。
新しいことが一概に良いかというと個人的には疑問があり、技術的なスキルアップを望む環境としてはWeb系である必要はない気がしています。
ただIT業界では新しいことに取り組めると待遇が良くなる傾向があり、待遇を求めるとWeb系になるのかなと思います。